11.292017
シルバーチェーン切れ修理
こんにちは。
ジュエリーKINPOH – (有)金峯です。
ジュエリーの「修理」の中で多いのが、指輪のサイズのサイズ直しに次いで、チェーンの切れ修理。
今回は、シルバーチェーンの修理です。
■チェーン修理のリスク
チェーンの修理をする場合、ロウ付け(溶接)での修理が一般的です。
シルバーやゴールド素材の場合は、ガスバーナーで。
プラチナは、より高温になる酸素バーナーを使って修理します。
ロウ付け(溶接)の場合、チェーンの素材やデザイン、状態によってリスクが生じる場合があります。
出来れば、切れた箇所のパーツのみに熱を加えて修理ができればいいんですが、バーナーの炎は小さいものでもある程度の大きさの炎になるので、どうしても周りのパーツに熱が加わりやすくなります。
そうすると、切れていないパーツの溶接部分が熱で弱くなってしまい、結局、切れやすくなったり直したパーツのお隣さんが切れたりすると・・・
「直したところがまた切れた」ということになりやすいのです。
特に、見た目のボリューム以上に軽いチェーンや、チェーンのコマパーツが仮着状態で組み上げられているチェーンなどは、修理しても修理箇所の周りの強度がどうしても(修理前よりは)落ちてしまうことが多いですので、注意が必要ですね!
事前に、お客さまへのしっかりとしたリスクの説明も必要ですよね^^
シルバーの場合は地金の性質上、ゴールドやプラチナよりも修理が厄介な場合が多いんです^^;
シルバーは、熱伝導率が高い素材なんです。
どういうことかと言うと、熱が伝わりやすいので品物全体に熱が加わりやすいんです。
しかも、シルバーのロウ付け(溶接)は、基本的に品物全体を温めて熱を加えないと溶接が出来ないんですから、修理するのにこれまた厄介なお話です。
■アーク溶接機で精密溶接
そこで登場するのが、精密溶接が可能なアーク溶接機。
簡単にいえば、電気の放電現象(アーク放電)の力でガスを瞬間的にスパークさせて、金属同士を溶かしてつなぎ合わせる方法が可能なので、余分な箇所に熱を加えずに局部的に溶接が出来るんです。
↑これぐらいのチェーンの大きさなら、パチッパチッと、スパークさせれば溶接出来ちゃいます。
繋げた箇所も分かりづらく、とにかく影響が局所的なので品物へのダメージも最小限。
シルバージュエリーは、修理を断られることも結構あるようです。
理由は、シルバー特有の熱伝導率のために修理が難儀な場合が多いから。
物理的にどうしても不可能な場合ももちろんありますが、リスクが生じる場合はその点ももちろん説明の上で、ご検討いただけるのでご安心を!^^
壊れて使えなくなっているネックレスなどお持ちでしたら、1度ご相談ください。
諦めていたものが、また使えるようになるかもしれません♪
出来る限り直して使っていただけるようにして差し上げたいと思い、日々の修理に取り組んでおります。
最後までご覧下さりありがとうございますm(_ _)m
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